概要

laserscan_multi_mergerは、ira_laser_toolsというパッケージに含まれる、複数のスキャントピックをマージしてくれるノードです。

複数のスキャントピックがある際に1つのスキャントピックに合わせてくれるのでとても便利です。マップ生成時など1つのスキャントピックだけサブスクライブしているノードに渡す時に最適です。

私はデプスカメラを複数方向に設置し、depthimage_to_laserscanでそれぞれの深度センサの画像をスキャントピックに変換した後にlaserscan_multi_mergerで1つのスキャントピックに変換して、それをgmappingに渡してマップを生成などをしています。

上記はパッケージのROSドキュメントですが、情報が少ないので、Githubレポジトリのlaunchファイルを参考にしましょう。

使い方

 

<launch>
        <node pkg="ira_laser_tools" name="laserscan_multi_merger" type="laserscan_multi_merger" output="screen">
        	<param name="destination_frame" value="cart_frame"/>
		<param name="cloud_destination_topic" value="/merged_cloud"/>
		<param name="scan_destination_topic" value="/scan_multi"/>
                <param name="laserscan_topics" value ="/scandx /scansx" /> <!-- LIST OF THE LASER SCAN TOPICS TO SUBSCRIBE -->

                <param name="angle_min" value="-2.0"/>
                <param name="angle_max" value="2.0"/>
                <param name="angle_increment" value="0.0058"/>
                <param name="scan_time" value="0.0333333"/>
                <param name="range_min" value="0.30"/>
                <param name="range_max" value="50.0"/>

	</node>
</launch>
 

 

あまりドキュメントが豊富で無いので、Githubレポジトリのlaunch ファイルを参考にします。

ポイントは laserscan_topics というパラメータで、例えば、マージしたいスキャントピックが /scandxと/scansxだった場合に、 "/scandx /scansx" というように半角スペースで繋げます。

destination_frameはbase_linkなど、カメラがジョイントされている、ロボット本体のlinkを指定すれば良いかと思います。

次の画像は、左右に設置したデプスカメラからスキャントピックをマージしてマップを生成する例です。depthimage_to_laserscanでデプスカメラの画像をスキャントピックに変換し、それをlaserscan_multi_mergerでマージしています。

スキャントピックのマージ

このマージ後のスキャントピックをgmappingに渡して、マップを生成することができました。

gmappingによるマップ生成

注意事項

このパッケージには注意事項があります。それは、起動時しかスキャントピックを読みに行かない、ということです。(2021年2月現在)そのため、laserscan_multi_mergerが起動した後にマージ対象のスキャントピックが起動すると、そのトピックはマージされません。

この問題は、他の人もプルリクエストを送ってくれているのですが、あまりメンテナンスされていないせいか、一向にマージされる気配がありません。

https://github.com/iralabdisco/ira_laser_tools/pull/33

そのため、対策としては、launchファイルの下の方に記述をするか、下記記事のように、起動タイミングをあえて遅くずらすか、が考えられます。

https://rb-station.com/blogs/article/ros-launch-delay 

 もちろん、自分でコードを修正してビルドしても問題ありません。

 

Ros

Related Posts

Arduino IDEのインストール方法と使い方
Arduino IDEのインストール方法と使い方
概要 Arduinoは入出力ポートを備えたマイコンボードで、ソースコードを書くことで、さまざまなハードウェアを制御することができます。 ソースコードを開発・ボードに書き込むためには開発環境であるArduino IDEのインストールが必...
Read More
WindowsでArduino Uno互換ボードに書き込む時にシリアルポートが選択できない時の対処法
WindowsでArduino Uno互換ボードに書き込む時にシリアルポートが選択できない時の対処法
概要 Arduino Uno R3の互換ボードを用いる時、WindowsでArduino IDEを開き、シリアルポートを繋げようとした際にグレーアウトされてしまって選択することができない場合があるので、解決方法について解説をします。 ...
Read More
Arduinoでコードからリセットをする方法
Arduinoでコードからリセットをする方法
概要 Arduinoでは、リセットボタンを押すと初期化がされ、setup()の関数がコールされますが、リセットボタンを押さずにコード上だけでリセットをさせたいときは、アドレス0を指定して実行をする方法があります。 参考: https:...
Read More